jiean/深紅蘭さんがウィッチクラスで瞬間1位を獲得した魔手(天晶)ウィッチ。「天晶の魔手」を並べて信仰値を稼ぎながら盤面を捌き、手札を大量に消費してデッキを掘り進める感覚としてはスペルブーストウィッチにかなり近いデッキです。序盤から中盤にかけては盤面処理とドローを最優先し、ターン7〜8以降に「旧き天晶・カルギデンスラ」を軸とした大きな体力スイングで勝負を決めます。他クラスと比べて1ターンに複数枚のカードをプレイできる場面が多く、それがそのままこのデッキの面白さにも直結しています。本記事は、ご本人インタビューのもと構成しています。(デッキリストの考案は友人である@SV_Essia氏とのことです)
スペルブーストウィッチに近い高速回転デッキ
盤面を捌きながら手札を大量に消費し、ターン7/8以降に大きな体力スイングで勝ちに行く。他クラスよりも1ターンに複数枚のカードをプレイする場面が多いのが魅力。
「大遊戯世界」「天晶授与」「旧き天晶・カルギデンスラ」は常にキープ
序盤のリソース確保とカルギデンスラそのものを、対面を問わず最優先でキープする。「鋼鉄の微睡み」もこの4枚の常時キープに含まれる。
攻めが速い相手には守り札を優先する場面も
「天晶の魔手」+「正常の侵食」などのコンボキープはあるが、相手が速いアグロだと感じた場合は、守りのカードを優先して探しにいく選択肢もある。
エルフは回復と処理の両立、ナイトメアは受けきり、ドラゴンは横展開
対面ごとに「ストームブラスト」の使いどころや「旧き天晶・カルギデンスラ」を通すタイミングが変わる。
サミー&マリーは3枚必須、テトラ&ラティカは不採用も選択肢
デッキの根幹は「コストの低いカードを連打してデッキを掘り切る」ことにあるため、終盤まで動かない高コスト札は嫌われる傾向にある。
マリガン
このデッキは1コストのリソース札から「旧き天晶・カルギデンスラ」までの動きを線でつなげていく構造なので、マリガンの精度がそのまま勝率に直結します。以下は、対面を問わず共通する基本方針です。
・「大遊戯世界」:序盤のリソース確保に直結する1コスト札。
・「天晶授与」:「天晶の魔手」を展開できる、コスト軽減と信仰値稼ぎを兼ねる1枚。
・「鋼鉄の微睡み」:序盤のリソース確保に貢献する1コスト札で、他の3枚と並んで常時キープの対象です。
対面によって変えるキープ:
・「マナリアスクリプター・ティコ」:エルフ・ロイヤル・ナイトメア・ネメシスなど、序盤から積極的に盤面を取りに来る相手には好キープです。盤面処理と信仰値稼ぎを同時にこなせます。
状況に応じたコンボキープ:
・「天晶の魔手」+「正常の侵食」:基本的にはコンボキープの候補ですが、相手が序盤から攻めてくるアグロ寄りのデッキだと感じた場合は、守りのカードを優先して探しにいくことも検討します。
・「知恵の輝き」+「ハッピーフラワー・サミー&マリー」:手札に「大遊戯世界」がない場合に限り、コンボとしてキープします。
・「魔恋の天晶」+「ハッピーフラワー・サミー&マリー」:序盤の盤面にほぼ対応でき、リソースカードの確保も同時にできるため、コンボキープの候補になります。
基本的にキープしないカード:
「魔恋の慕情・シイム」は、単体ではリソースカードではなく、「旧き天晶・カルギデンスラ」を手札に抱えている保証もないため、基本的にはキープしません。唯一キープする価値があるのは、「旧き天晶・カルギデンスラ」とリソースカードをセットで持っている場合で、コスト軽減とハンドサイズの両立を狙えるときです。
対面ごとの立ち回り
本記事では、jiean/深紅蘭さんが特に意識していると述べている4つのマッチアップ(エルフ・ナイトメア・ドラゴン・天晶ウィッチミラー)を取り上げます。共通して意識すべきは、「ストームブラスト」などの回答札をどこまで温存するか、そして「旧き天晶・カルギデンスラ」をどのタイミングで通すかの2点です。
鍵になるのは、ターン7/8で来る相手の大きな盤面ブースト(「操嵩のアナテマ・ダストデイズ」を伴うことが多い)に対応しながら、同時に回復もできるかどうかです。「ストームブラスト」などの処理札は温存し、回復手段を十分に確保しておきましょう。回復札を手札に残せている状況であれば、「離合の有終・セタス&メイシア」を一旦許容して盤面を放置してしまってよい場面もあります(後で盤面を押し返せる算段がある場合に限ります)。相手の「操嵩のアナテマ・ダストデイズ」が起動していない状況であれば、体力8あれば十分に受けられます。
相手は序盤から手数の多いカードを並べて積極的に盤面を取りに来るため、「天晶授与」や「魔恋の天晶」で早めに対応するのが有効です。基本的には盤面を処理しながら耐えて、「旧き天晶・カルギデンスラ」で一気に盤面を押し返す、というシンプルな立ち回りになります。1点だけ注意したいのが「ストームブラスト」の使いどころで、迂闊に使い切ってしまうと「タイトロープキャット」や「傍死のアナテマ・徒姫」を綺麗に処理できなくなるため、なるべく温存を意識してください。
前拡張の天晶ウィッチを使っていた方には、ドラゴン対面の動き自体はほぼ変わらない感覚だと思います。序盤、相手は「竜の啓示」や「金銀絢爛・リュミオール&アルジャンテ」でプレイポイント上限を伸ばしてくるので、こちらは「天晶の魔手」を並べてダメージを押し込みつつ、必要であればデッキを回して構いません。中盤以降は「烈絶の顕現・ガルミーユ」がローテーションを抜けた影響もあり、相手の「律する《正義》・イランツァ」のターンまでにこちらが大きな盤面を作れていれば、相手は「回復」と「超進化での処理」を同時にこなすのが難しくなります。目安として、盤面のフォロワー数を常に3体以上に保っておくことを意識してください。「律する《正義》・イランツァ」は最大でも2体までしか処理できないためです。
正直なところ、お互いにどれだけ「旧き天晶・カルギデンスラ」を引けるかという運の要素も大きいマッチアップですが、覚えておくべき基本はあります。まず、自分の手札を8枚まで増やさないように意識してください。相手が「ハッピーフラワー・サミー&マリー」を持っている場合、無償で1枚オーバードローさせられ、重要なカードを1枚捨てさせられる危険があります。逆に、相手の手札が張っている場面では、同じ手段で相手にオーバードローを仕掛け返すことも可能です。それ以外は、正直なところ運の要素が大きいマッチアップだと割り切っています。
採用枚数の考え方
構築がある程度標準化された今でも、プレイヤーによって差が出やすいのが次の2種類の枚数です。
「ハッピーフラワー・サミー&マリー」は3枚必須だと考えています。デッキの再現性を大きく引き上げてくれるカードだからです。
「明越花・アラ」は1枚・2枚・3枚と、人によって採用枚数が分かれるカードです。jiean/深紅蘭さん自身は1枚に抑えています。理由は、引くタイミングが遅いと手札で重すぎるためです。ただし1枚だけ持っておくのは十分に価値があり、いわば「強化版ストームブラスト」のような役割としても機能してくれます。
「恩愛の大地・テトラ&ラティカ」
友人である@SV_Essia氏に説得されて不採用としたカードです。理由は、「旧き天晶・カルギデンスラ」が1枚しか引けていない場合の打点保険にはなるものの、実際には相手を倒しきるターンまで手札で腐り続ける「文字通りの死に札」だからだとjiean/深紅蘭さんは説明しています。このデッキのコンセプトはあくまで「コストの低いカードを連打してデッキを掘り切る」ことにあり、その方向性とは相性が良くないという考え方です。
カードの切り方とプレイングの指針
・デッキの根幹は「コストの低いカードを連打して手札を回転させる」ことにあります。高コストで手札に長く残り続けるカードは、たとえ火力になっても採用を慎重に検討します。
・「旧き天晶・カルギデンスラ」が長期間引けない試合はどうしても発生しますが、カードゲームである以上避けられないものと割り切りましょう。逆に「旧き天晶・カルギデンスラ」さえ引ければ、環境でも屈指の強さを発揮できるデッキだという点は忘れないでください。
・マリガンの基準は、この記事の内容を土台にしつつ、実際に回してみて自分なりの基準を育てていくことをおすすめします。全てを言語化しようとすると、それだけで長大な論文になってしまうほど奥が深いデッキです。
ワンポイントアドバイス
CR瞬間1位到達までの道のりでは、「旧き天晶・カルギデンスラ」がデッキの深いところに埋まってしまい、なかなか引けない試合も何度かありました。そういった試合でも、対戦相手が「虚刻のアナテマ・スカーレット」や「決断の交差・アシュレイ&リディア」のような強力な除去札を持っていなかった、という運の要素があったことはjiean/深紅蘭さん自身も認めています。
一方で、このデッキがどれだけ「手札を回転させながら勝つ」デッキなのかは、実際のプレイを見ていただくとよく分かるはずです。「旧き天晶・カルギデンスラ」を終盤まで引けなくても勝ちを拾えるこの引きの強さこそが、天晶ウィッチ最大の魅力だと言えます。
他のクラスと比べて、1ターンに複数枚のカードをプレイできる場面が多いのが、このデッキ一番の魅力です。「旧き天晶・カルギデンスラ」を終盤まで引けない試合でも、手札を回転させながら勝ちを拾えたときが一番気持ちいいですね。
— jiean/深紅蘭さん(原文投稿より)
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